水石と台座

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 水石飾りと台座


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水石も、台座や水盤がなければ、品のないただのイシコロである。
よそ行きの装いをして、裸足で出かけるのと同じである。
馬子にも衣装、という表現もできる。誰でも身なり次第で良く見える。


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退屈を凌ぐために、以前から欲しかった 神居古潭(カムイコタン)石を中心に北海道産の水石を集めてみた。
もちろんヤフオクだが、落札相場を調べてみると、伝統を保つ一流の銘品以外は悲しいくらい安い。
蒐集された数寄者たち、台座製作、紋様石(菊花石・孔雀石などの研磨時間)の労苦を想うと割に合わないだろう。


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水石は、健康のため自分で探して四季折々の自然探索をたのしむことを原則としていた。

加齢とともに、実際に現場に探石・揚石旅行ができずに入手する水石ファンにとって、こんな有り難いことはない。
一番安いのは、台座を作る楽しみを残した水石だけで、阿波徳島の縮緬石など10個でわずか千円だ。
1.2kgもある岐阜・根尾産の見事な覆輪の菊花石2石を千円で落札入手したときは驚喜した。


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篆刻用の中国産最高の古・老印材の価格と比較したら、月とスッポンの差がある。
歴史的に有名な書画家の落款があるだけで、真贋は別として、破格の値段で高嶺の花と指をくわえるしかない。


bbso 高山凍石 清末2 老艾葉緑凍石


ただ、熱狂の酔いが醒めて平常心に戻り、我に返ったとき、購入した水石と自採石の差は歴然としている。
飾って鑑賞するときに、自分で探して採取した石には、その時点の想い出が記憶の底から蘇ってくる。


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時、場所、天候、季節、周囲の風景や色彩・匂い、危うい冒険、重すぎて持ち帰れなかった悔しさ、清流で用を足したこと・・・
些細なことまで、その石ひとつひとつに凝縮されて宿っているのだ。

単純な頭脳と記憶力にしては、直接体験の威力は大きい。
想い出の刻まれない人や物は、記憶からまもなくデリートされ、消滅してしまう仕組みになっている。



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赤と青の混じったやついいですね
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