余白の人生

羊頭狗肉

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 羊頭狗肉


一月前に依頼していた雨漏り修理工事が日本晴れの炎天下、一日で終了した。
今年は、当地は豪雨の長雨が続き、予約や指定建設工事が長引いたそうだ。

屋根の上は、50℃を超す気温であったが、てきぱきした誠実な仕事ぶりであった。成果は、大雨が降ってみないとわからないが、また漏れたらお願いしますと言って費用を支払った。


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きっかけは、モナリザの中学校同期会に話をした左官さんだった。
この歳になると、退職後10年間ほど出稼ぎのために自宅を留守にしていたため、その道の知人が亡くなったり少なくなった。

すぐ近くに住んでいて、駆けつけてくれて、建設業界のミーハー耳学問を体験した。
歳はあまり変わらないのに、青年のような童顔で話していて気持ちのよい飾り気のない御仁であった。

最近は、見た目だけの建築工事が多くなって、以前からヤラセ工事も多くなり、大きな建築業の会社では仕事をしないことにしているそうだ。

屋根瓦工事では、雨漏り工事は依頼主が見えないから、わざと瓦を踏んづけて割り修理箇所を大きくして費用を水増しする。
リフォーム工事の床下や屋根裏、家人に観られない場所では、平気で手抜き工事をしてふっかける。
さらに悪質なのは、シロアリ駆除会社が、まず事前に点検に来て存在もしないのに本物のシロアリをばらまき、すぐ工事しないと家屋が倒れるなどと脅して、何十万という法外な費用をふんだくる。素人や老人が確認できない箇所が詐欺行為がやりやすい。
この話は、同業者や仲間が実際体験した実話ということだ。

これから屋根瓦工事をしようとする同級生の家に来て、控えた方がいい話だが、裏表がなく正直で誠実な性格が滲み出てうれしかった。いつも仕事をしている屋根瓦専門の方を紹介して貰った。


彼は中学校卒業してすぐに左官の見習い奉公に出たそうだ。当時、進学の公立高校に通っていたモナリザたちの同級生がバス停で待っておしゃべりしているとき、たまたまその店の内装仕事をしていて、顔を会わせるのがとても恥ずかしくバスが出るまで隠れていた。
同期会があっているのは知っていたが、思い切って今回はじめて出席したそうである。

なぜかこの話が一番心に沁みて、涙腺が緩まないようにグッと堪えた。


羊頭狗肉を掲げて、世界中が大企業から率先して個人にいたるまで、だまし合いの商法が大手を振って闊歩する。
商売というのは、もともと金儲けの技術だから、欺された方が情報や知識がなかったから悪いといえば当然のことかも知れないが、後でだまされたと知れば気持ちは良くない。
正直は最良の策なり、とはいうものの、商売・取引ではそんな生やさしいことを言っていては通用しないのかも知れない。
嘘をつくな、といっても嘘をつかなければ生きていけないのが悲しい現実である。
あまり目くじらを立てていては、不平不満ばかりで楽しくなくなってしまう。
人をだますよりだまされた方が気分的に楽だと思った方がよかろう。


s  羊頭狗肉



 羊頭狗肉(ようとうくにく)

外見と中身に大きな違いがあるさま。
外部から見た様子と実際の様子に齟齬があるさま。を言う。

羊頭狗肉の ・ 有名無実の ・ 見掛け倒しの ・ 見せ掛けだけの ・ 名目だけの ・ 見た目だけの ・ 見た目のみの ・ 実体が伴わない ・ 実体を伴わない ・ 実体がない ・ 実体のない ・ ハリボテの ・ 名目上の ・ 名前だけの ・ 名ばかりの ・ 実質を伴わない ・ お題目だけの ・ 看板倒れの ・ 形だけの ・ 形式だけの、・・・類義語

看板に偽りあり ・ 羊頭狗肉 ・ 有名無実 ・ 羊質虎皮 ・ 羊頭を掲げて狗(いぬ)肉を売る ・ 牛首を懸けて馬肉を売る、・・・別の類義語表現




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