忘れえぬ光景

体外離脱体験(3)

 ←体外離脱体験(2) →コンプラ瓶
ベトナムの世界最大を誇る未知なる洞窟『ソンドン洞』
ベトナムの世界最大を誇る未知なる洞窟『ソンドン洞』 まるで人間の心の中の深層の泉を連想する。



 体外離脱体験(3) 


 解離性同一性障害

解離性同一性障害(英: Dissociative Identity Disorder ; DID)は、解離性障害のひとつである。かつては多重人格障害(英: Multiple Personality Disorder ; MPD)と呼ばれていた。

解離性障害は本人にとって堪えられない状況を、離人症のようにそれは自分のことではないと感じたり、あるいは解離性健忘などのようにその時期の感情や記憶を切り離して、それを思い出せなくすることで心のダメージを回避しようとすることから引き起こされる障害であるが、解離性同一性障害は、その中でもっとも重く、切り離した感情や記憶が成長して、別の人格となって表に現れるものである。

「解離」には誰にでもある正常な範囲から、治療が必要な障害とみなされる段階までがある。 不幸に見舞われた人が目眩を起こし気を失ったりするがこれは正常な範囲での「解離」である。 更に大きな精神的苦痛で、かつ子供のように心の耐性が低いとき、限界を超える苦痛や感情を体外離脱体験とか記憶喪失という形で切り離し、自分の心を守ろうとするが、それも人間の防衛本能であり日常的ではないが障害ではない。 解離は防衛的適応ともいわれるが一過性のものであれば、急性ストレス障害 (ASD) のように時間の経過とともに治まっていくこともある。この段階では急性ストレス障害と診断されない限り、「障害」とされることは少ない。

しかし防衛的適応も慢性的な場合は反作用や後遺症を伴い、複雑な症状を呈することがある。 障害となるのは次のような段階である。 状況が慢性的であるが故にその状態が恒常化し、子供の内か、思春期か、あるいは成人してから、何かのきっかけでバーストしてコントロール(自己統制権)を失い、別の形の苦痛を生じたり、社会生活上の支障まできたす。これが解離性障害である。

解離性同一性障害(以下DIDと略)はその中でもっとも重いものであり、切り離した自分の感情や記憶が裏で成長し、あたかもそれ自身がひとつの人格のようになって、一時的、あるいは長期間にわたって表に現れる状態である。しかしDIDの人の中には、長期にわたって「別人格」の存在「人格の交代」に気づかずにいるものも多い。 深刻度はさまざまであり、中には治療を受けることも、特別に問題をおこすこともなく、無事に大学を卒業し、就職していくものもいる。

しかし深刻な場合には、例えば「感情の調整」が破壊されることから更に二次的、三次的な派生効果が生まれ、衝動の統制、メタ認知的機能、自己感覚などへの打撃となり、そうした精神面の動きや行動が生物学的なものを変え、それがまた精神面にも行動面にも跳ね返ってくるという負のスパイラルに陥る。

うつ症状、摂食障害、薬物乱用(アルコール依存症もこれに含まれる)、転換性障害を併発することがあり、そして不安障害(パニック障害)、アスペルガー障害、境界性パーソナリティ障害、統合失調症、てんかんによく似た症状をみせ、リストカットのような自傷行為に止まらず、本当に自殺しようとすることが多い。 スピーゲルは、その深刻なケースを念頭においてだが、次のように述べている。

「この解離性障害に不可欠な精神機能障害は広く誤解されている。これはアイデンティティ、記憶、意識の統合に関するさまざまな見地の統合の失敗である。問題は複数の人格をもつということではなく、ひとつの人格すら持てないということなのだ。」

一般に多重人格といわれるが、ひとつの肉体に複数の人間(人格)が宿った訳ではない。 あたかも独立した人間(人格)のように見えても、それらはその人の「部分」である。 これを一般に交代人格と呼ぶが、そのそれぞれがみなその人(人格)の一部なのだという理解が重要といわれる。 それぞれの交代人格は、その人が生き延びる為に必要があって生まれてきたのであり、すべての交代人格は何らかの役割を引き受けている。

治療はそれぞれの交代人格が受け持つ、不安、不信、憎悪その他の負の感情を和らげ、逆に安心感や信頼感そしてなによりも自信、つまり健康な人格を育て、交代人格間の記憶と感情を切り離している障壁を下げていくこととされる。 しかし交代人格は記憶と感情の、切り離しであるため、表の人格にとっては健忘となり、先に述べたように本人に自覚が無い場合も多い。自覚があっても治療者を警戒しているうちは交代人格は姿を現さない。また治療者が懐疑的であったりするとやはり出てこない。逆の表現をすると「DID患者に一度出会うと、すぐ次のDID患者に出会う」。 DIDはそれを熟知した精神科医や臨床心理士が少ないこともあり、他の疾患に誤診されやすい。


s-DSCN3617-1 (1)



 解離を生むストレス要因


生理学的障害ではなく心因性の障害である。 心因性障害の因果関係は外科や内科のように明確に解明されている訳ではなく、時代により人によって見解は統一されていない。 治療の方向性はある程度は見えてきてはいるものの最終的には試行錯誤である。 むしろ多因性と考え、あるいは一人一人違うと考えた方が実情に即しており、以下もあくまで一般的な理解のまとめに留まる。

解離性障害となる人のほとんどは幼児期から児童期に強い精神的ストレスを受けているとされる。 ストレス要因としては、(1)学校や兄弟間のいじめ、(2)親などが精神的に子供を支配していて自由な自己表現が出来ないなどの人間関係、(3)ネグレクト、(4)家族や周囲からの児童虐待(心理的虐待、身体的虐待、性的虐待)、(5)殺傷事件や交通事故などを間近に見たショックや家族の死などとされる。 この内、(4)(5)がイメージしやすい心的外傷(トラウマ)である。

(3)のネグレクト (neglect) を原因とするDID症例も多く、ネグレクト (neglect) は虐待とセットで論じられることも多い。 ネグレクトというと「養育放棄」の重いもの、「充分な食事を与えない」「放置する」というようなイメージが強いが、しかし意味するところはもっと広く、親が慢性的なうつ病で、子供の感情に対する応答が出来ないなども含めて、精神の発達に必要な愛情その他の養育が欠如している状態を指す。

日本では(1)(2)を要因とする症例も多い。 (2)は「関係性のストレス」とも呼ばれる。 過保護でありながら支配的な家庭環境によるストレスが中心だが、中には次のようなケースも含まれる。 母親はすごく良い子で手がかからずスムーズに育ってきたと思っていた。 しかし娘は、いい子でいなくてはと親の気持ちをくみ取りながら生きているうちに自分の気持ちが内側にこもり解離が始まりだす。 報告されている事例は娘の場合が多いが、息子の場合もありうる。 このようなケースでは母親は娘(主に)の発症に訳も判らぬまま自分を責めることがしばしばある。 ただしアメリカの治療者がそうした側面を見ていないわけではない。 例えばアリソン (Allison,R.B.) は1980年の自著の中でこう書いている。

「原因には似通ったパターンがあるということだ。〈児童虐待〉もそのひとつである。・・・精神的・心理的暴力(いじめ)も含まれる。・・・片方の親は〈良い親〉で、もう片方は〈悪い親〉と見られている。・・・〈良い親〉が、子どもを〈捨てる〉といったことも多い。実際には、親が死亡したり、軍務についたり、あるいはいたしかたない別離なのだが、子どもにはそれが理解できない」「他の人格を作り出す子どもは、怒りや悪い感情を抑えなさいと教えられていることが多い。いい子は怒ったりしないというのが、両親や保護者から強制される態度である。」



s-DSCN3672.jpg



 自己愛性人格障害 ( Narcissistic Personality Disorder )

 特 徴

自分を愛するという行為は、健全な心の発達のためには必要なものですが、それが病的に肥大化して自分に対する誇大感を持つようになると、それは自己愛人格障害と呼ばれるものになります。健全な人のように、ありのままの自分を愛することができないのです。

御都合主義的な白昼夢に耽る。
自分のことにしか関心がない。
高慢で横柄な態度。
特別な人間であると思っている。
自分は特別な人間にしか理解されないと思っている。
冷淡で、他人を利用しようとする。
批判に対して過剰に反応する。
虚栄心から、嘘をつきやすい。
有名人の追っかけ。
宗教の熱烈な信者。

なんでも自分の思い通りになるという空想に耽ったりします。内容的には、自分の万能感を満たすようなものになります。すべて自分にとって都合のいいように事が運んで、最後には自分が絶大な称賛を浴びるといったようなものです。自分だけが特別に評価されて大抜擢され、とんとん拍子に出世するとか、もっと空想性が進んで行くと、超能力的な力で現実を思い通りに動かすとか、あるいは過去にタイムスリップして、時代差から来る優越感に浸るとか、いろいろなパターンがあります。たとえば自衛隊が関ケ原の決戦に参戦したらどうなるかなどという空想は、圧倒的な文明の差による優越感に浸ることができます。

聞かれもしないのに、やたらと自分のことをしゃべりたがる人がいます。話が他へ移ろうとすると、強引に自分の話に戻そうとします。話の内容は自慢話的なものばかりで、聞いている方はうんざりしてきます。他人にはあまり関心がないので、相手がうんざりしていようとお構いなしです。

 自分は特別な人間だ、パンピー(一般のピープル)とは違うんだという意識から、小市民的な生き方を軽蔑し、そういう人達と一緒にされることを嫌います。裏付けとなるものがなにもないのに、一目置かれる存在であることに非常にこだわります。
 
あるいは、自分という人間は特別な人しか理解することができないのだと思ったりします。たとえば、以前マスターソンがラジオで自己愛人格障害の話をしたところ、自分は自己愛人格障害なのでぜひ治療してもらいたいという人が何人も電話してきました。そこでそのうちの十人を治療することになったのですが、実際に治療するのは高名なマスターソン本人ではないと知ったとき、十人が十人とも治療を断ったそうです。無名の医師ではダメなのです。

他人に対する共感に乏しく、他人を自分のために利用します。他人の業績を横取りして自分のものにしたりします。優越感に浸るために他人を利用します。他人の存在とは、素晴らしい自分を映し出す鏡である、くらいにしか思っていません。ですから、他人から批判されたりすると、すぐにカッとなって怒ります。あくまでも自分は優れた存在なのです。

 もともと、裏付けのない優越感ですので、話のつじつまを合わせるために嘘をつくこともありますが、本人には嘘をついているという意識はあまりありません。ときにはホラ話のように、話がどんどん大きくなっていって、どこまで本当なのか分からなくなります。

有名人に近付くことで自分を特別な存在だと思い込んだりします。政治的な大物に近付いて自分の誇大感を膨らませることもあります。自分も同じ世界の人間になったように錯覚して、裏付けのない空想的な野心にのめり込んだりすることもあります。

 誇大感を持つ人には二つのタイプがあります。自分は素晴らしいと言うタイプと、あなたは素晴らしいというタイプです。あなたは素晴らしいというタイプの人は、その素晴らしい人に奉仕している私も素晴らしい特別な存在だと言うふうになります。偉大な独裁者を崇拝する献身的な国民、偉大な神に身を捧げる熱狂的な信者、ワンマン経営者に心酔して滅私奉公する素晴らしい幹部社員、有名な歌手の応援をする熱狂的なファンなどです。
 
すべてに言えることは、ありのままの自分が愛せないのです。自分は優越的な存在でなければならず、素晴らしい特別な存在であり、偉大な輝きに満ちた存在でなければならないのです。愛すべき自分とは、とにかく輝いていなければならないのです。しかし、これはありのままの自分ではないので、現実的な裏付けを欠くことになります。

 しかし、本人にしてみれば、高慢だと言われてもぴんと来ないかもしれません。それよりは、他人や周囲の出来事を過小評価していると言った方が理解されやすいかもしれません。自分より優れたものを認めたがらず馬鹿にしているので、他人の能力や才能が見えまず、他人の優秀さを無視します。そして、他人を見下したり軽蔑したりすることに快感を覚えたりします

 自己愛性人格障害  アメリカ精神医学会 

誇大性(空想または行動における)、賞賛されたいという欲求、共感の欠如の広範な様式で、成人期早期に始まり、種々の状況で明らかになる。
以下のうち5つ(またはそれ以上)で示される。

・自己の重要性に関する誇大な感覚(例:業績やオ能を誇張する、十分な業績がないにもかかわらず優れていると認められることを期待する)。
・限りない成功、権力、才気、美しき、あるいは理想的な愛の空想にとらわれている。
・自分が特別であり、独特であり、他の特別なまたは地位の高い人達に(または施設で)しか理解されない、または関係があるべきだ、と信じている。
・過剰な賞賛を求める。
・特権意識つまり、特別有利な取り計らい、または自分の期待に自動的に従うことを理由なく期待する。
・対人関係で相手を不当に利用する、つまり、自分自身の目的を達成するために他人を利用する。
・共感の欠如:他人の気持ちおよび欲求を認識しようとしない、またはそれに気づこうとしない。
・しばしば他人に嫉妬する、または他人が自分に嫉妬していると思い込む。
・尊大で傲慢な行勤 または態度。


 体外離脱について、いろいろな事例とその要因を見てきたが、

 わたし自信に該当することも結構あった、と実感している。

 先の短い老人は、恥も迷惑も生きているうち、と開き直ったこともあるが、

 ブログのために、再び学習することによって、人間の本性を再発見する機会を得た。

 こころゆたかな余白の人生を送るためにも、

 我が身を見直し、自重しなければならない。


 
スポンサーサイト



もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png 
もくじ  3kaku_s_L.png 愛娘 Erika
もくじ  3kaku_s_L.png やきもの
もくじ  3kaku_s_L.png 余白の人生
もくじ  3kaku_s_L.png 忘れえぬ光景
もくじ  3kaku_s_L.png 文学・芸術
もくじ  3kaku_s_L.png 雑学曼陀羅
もくじ  3kaku_s_L.png 時事評論
もくじ  3kaku_s_L.png 教育評論
もくじ  3kaku_s_L.png 書画・骨董

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。
  • 【体外離脱体験(2)】へ
  • 【コンプラ瓶】へ