文学・芸術

パトスユーモア川柳

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聖地エルサレム israel07





 パトスユーモア川柳


ヒューモアを軸とする川柳は、ただ笑い飛ばすだけでパトスがない。
アウフヘーベンしたパトス川柳は、嗤いを超えた深淵を覗かせるものがある。
ときどきブログ訪問してくれ、独自の生き方を貫き通すことで敬愛している先輩(執筆・出版・千円販売愛好家)と自分のために紹介する。



 ラップごしだから戦争はなめらか

戦争を起こす人間は、安全な作戦室のヴァーチャル空間にいて、ラップごしだから手も汚れない。「なめらか」の言葉が鋭利な響きを持っている。


 殺戮だ!呪文のようにエルサレム

聖地の魔力は心を惹きつける。生まれ変わったとしても、なつかしさは消えないだろう。人類はいつの時代かエルサレムに居たのかもしれない。


 恥ずかしいものが詰まっている左脳

一般的に左脳は論理的で判断力をつかさどる。それでも「恥ずかしいもの」が詰まっているのも事実。教師や警察官でさえ恥ずかしいことで逮捕される昨今、哀しいかな人間の真理を突いている。


 八月十五日 ラブホテル満室

日本は極端な少子化へと突き進んでいる。今頃になって国も焦っているが、戦前も別な意味で産めよ増やせを奨励していた。何となく、その当時と現代はリンクしている気もする。


 地球儀がまるいと困る人がいる

世界情勢がますます怪しくなって来ている。その国の都合や利害によって、言いたいことを言い合っている。正当だと思って言っていることが、相手には不条理だったりする。きっと、国によって地球儀の形も違うのだろう。


 回転ずし皿から落ちてしまった父

父権の低下とともに、父親の立場はどんどん悪化するばかり。居場所さえなくなることもある。ペーソスとユーモアの入り混じった複雑な心境である。


 裏口をそっと開けとく母の愛  

昔はそういう広い心で迎え入れてくれたり、逆に逃げ道を与えてくれるやさしい母がいた。厳父慈母、それもまた子供を成長させる愛情の一つであろう。ほのぼのとした光景である。現代社会ではそういう愛も減少する危機感がある。


 褒めてやる姑の自慢をする嫁を  

人間関係をうまく結ぶコツがあるとすれば、褒めたり、自慢することも含まれる。誰かを素直に褒めたり自慢したりするのは新たなパワーを生むのかもしれない。不思議と誰かを褒めたくなってくる。


 毀してもみたい卵をあたためる

可愛さのあまり齧りたくなるという心境。大切に守ること、毀してみたいという両極のアンビバレンス感情が、思いの強さを表している。


 向う岸でよかったもう並ばなくていい  

向う岸でよかったという安堵感が伝わってくる。いつかは彼の岸が、すぐ側になるかもしれない。やっかいな思いこみに翻弄されず、並ぶことなくマイペースであれば此岸でも極楽天国。鑑賞すればするほど深い。 


 時間よ止まれ!それを望むは死のときぞ

人が考えることは、身勝手で自分に都合のよいことばかり。あの時にもう一度戻りたい。タイムスリップなど100年経っても絵空事。時間が止まれば自分がこの世にいなくなることも知らずに。


 
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