書画・骨董

白地黒掻落牡丹文瓶

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00 tk 黒釉刻花牡丹文瓶 掻き落とし 磁州窯 Oota1





 白地黒掻落牡丹文瓶


時代: 北宋時代(12世紀) サイズ: 高さ 43cm×胴径 21.5cm
磁州窯。

細く伸びた胴には小さな口縁が付く、いわゆる梅瓶形の器形。文様は白地を効果的に生かし、その上に菱形に整えられた牡丹の折枝が上下二段にバランスよく配された繊細な構成で、整った器形と相俟って気品のある美しさを漂わせている。白地黒掻落は灰色土の素地に白化粧を施し、さらにその上に鉄絵具(黒化粧)を掛け、掻落しや線彫りの技法で文様以外の部分の鉄絵具を削り取って白地を出し、透明釉を掛けて焼成する。白地に黒の文様が浮き上がる印象的な装飾で、北宋後期の磁州窯で盛んに用いられた。


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文様より白地のところがはるかに多く、また牡丹の折枝の文様自体、中々複雑なものであるから、掻落しはそれだけ根気のいる仕事だったに違いない。格別洗練された意匠であるが、この芸術味を深く理解できるのは宋磁をこよなく愛し、多くの優品を将来してきた日本人の感性が一番であろう。宋磁の名品である。


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類品は永青文庫蔵が名品として知られ、白鶴美術館の白磁黒掻落し龍文瓶と共に磁州窯製品唯二の重要文化財。香港著名収蔵家より数年がかりで入手。(古美術 Oota)



00 tk 黒釉刻龍文瓶 掻き落とし 磁州窯 白鶴美術館


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  磁州窯


00 tk 黒釉刻龍文瓶 掻き落とし 磁州窯 白鶴美術館 oota


五代時代末期から近代の窯。窯跡は、河北省邯鄲市に分布。灰色の胎土に白化粧を施し、透明釉をかけて焼成するのが基本的な技法。文様装飾は白無地、白地掻落、白地黒掻落、白地鉄絵、白地紅緑彩、黒釉、翡翠釉など多彩で、器種も豊富。


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同種の製品を焼造する窯跡は、河北省、北京市、河南省、安徽省、山西省、山東省、陝西省に広く分布し、磁州窯系と総称。北宋時代には白地掻落が出現し、北宋時代末期には白地黒掻落が盛行。金時代以降は、筆彩で文様を表す白地鉄絵などが主流となる。また、同じ頃に作られた、わが国で「宋赤絵」と呼ばれる白地紅緑彩は、複数色の上絵付による文様表現の嚆矢。



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