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青白磁日月壺 真と贋

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00 a a a 日月壺 帰依瓶 比較


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 青白磁日月壺 真と贋


日本では、鎌倉、室町時代に、埋葬する死者の副葬品として大きな壺(常滑壺など)の中に、紙の経文を収納した青銅の経筒を収める風習が流行した。

この中国大陸の風習を真似た、「経筒」に相当するのが陶磁の「青白磁日月壺」である。

日本の「経筒」と同様に、発掘品のため希少で超高価なので、中国人による中国物出品コーナー(ほとんどが土産工芸品・近代模造品・フェイク・贋物)のヤフオクで頻繁に出回っていて、結構高い値で落札されている。
したがって、古美術・骨董品としての価値はない。


壺の上に楼閣をのせた器を神亭壺、魂瓶という。墓室の隅に置かれ、亡き人の魂が宿るところからその名が付けられている。この神亭壺は3層式で、各層には屋根がせり出し、屋根の上には鳥がいる。鳥は豊穣を意味するとともに、死者の魂を天空に運ぶ役目をすると考えられている。胴の周りには鬼面が5つ配されている。一種の魔除けである。この神亭壺は3~4世紀にのみみられ、南朝時代には姿を消す。

時代が下り、宋時代になって、神亭壺が簡素化され、青白磁釉(秘色から白磁に変わりかける過渡期の釉薬)が発達して、副葬品の「日月壺」と呼ばれる。龍が日月を追いその下に12神将(かっては、宮中の歌舞音曲雑伎団であったが。この画像の頭が黒い人物を墨頭と呼んだ。)のレリーフが主流となる。最上部の鳥と瑞雲、龍、稚拙であるが優美である。蓋が散佚したものが多いがこれは無傷完品である。入手当時は、下図のように土錆で覆われていたが、青白磁の美しさを出して、賞玩に値するよう磨き下部に土錆の原色を残した。中国-宋時代。


s-ab 宋 青釉長頸瓶  魂瓶or帰依瓶 収蔵品


ab 宋 青釉長頸瓶6  魂瓶or帰依瓶 高さ47.5 口径8.8 胴径16cm 重量 3.7kg 100万円


青白磁日月壺t02200439_0385076810898072970
青白磁日月壺 南宋時代、蓋が散佚している。



 贋物・フェイクの特徴

 
① 陶磁の発掘品に完品はない。欠損個所の無い完品は贋物


s a 中国 帰依瓶十二神壺 宋時代 青白磁日月壺 h50cm 101,000円


② 貫入・ヒビが透明なものは模造品。必ず土錆で汚い。


s a 中国 帰依瓶十二神壺c


③ 当時は美しい白磁はまだ発達していない。青白磁である。


s a 中国 帰依瓶十二神壺 宋時代 青白磁貼花龍文日月壺 h64cm


④ 古く見せようとして、故意に欠損部を創っても断面部が真新しい。


s a 中国 帰依瓶十二神壺d 宋時代 青白磁日月壺 h50cm


⑤ 裏底の高台部分が、経年の汚れ・土錆がなくきれいである。 



zh 青白磁神享壺d-5 高さ340mm 口径60mm 胴径110mm 高台径70mm 重さ1613g 


宋時代の日月壺の12神将(人形)の一人が墨頭と呼ばれ、顔が特別に黒い釉薬が掛けてある。
これが真贋の最大の特徴である。
土産工芸品・模造品のやきもの製作者は、この歴史的な事実を知らない。



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