書画・骨董

キセル文化

 ←「玉すびき岩」 →世界の名車
s-DSCN4334a.jpg




 キセルは「茶道」の必需品


a 銀製 煙管 合せ金煙管、地金は銀と木目金


現代では、喫煙文化は嫌煙運動で非難されるようになった。


s-DSCN2106.jpg


むかしは、茶道の茶道具のひとつで、雅で粋を代表する男の嗜み・小道具だった。


s-DSCN2137.jpg


工芸、漆芸、金工、象牙、細工物の芸術品として、作者たちが腕を競った美の世界を覗いてみた。


s-DSCN2115.jpg


a 銀製 煙管 線象嵌煙管、銅の煙管に銀線で象嵌


s-DSCN2107.jpg


現代でも、美しいキセル(鉛管)に魅せられた細工師たちが挑戦を続けている。




 「たばこ文化」


1492年の、コロンブスの新大陸到達後に、お持ち帰りされた名物が、「たばこ」と「梅毒」と言われています。すぐに、ヨーロッパ各地へ、そして世界中に広まりましたが、日本へ渡来したのは、南蛮貿易が盛んだった16〜17世紀にかけてと言われています。

たばこは、日本でも、すぐに栽培されて、庶民の間にも、喫煙の風習が広がりはじめた頃、徳川幕府は「たばこ」の禁煙令を発します。

しかしながら、五代家綱の頃には、禁煙令も形骸化し、「たばこ」は庶民を中心に嗜好品として親しまれながら、独自の文化を形作っていくこととなったのです。

日本ならではの、精巧な技術力から生みだされた「細刻みたばこ」が、世に現れたのは、江戸時代中期(18世紀中頃)のことです。

江戸期を代表する喫煙具の「キセル」は、もともとは、ヨーロッパのパイプや、東南アジアの喫煙具を模倣したものと考えられ、その原型は、長く大きなものでした。それが「細刻みたばこ」の登場によって、「たばこ」を詰める“火皿”が小さくなり、長さも携帯しやすいショート・サイズになり、やがてはデザイン性に富んだ形へと変貌を遂げたのです。

江戸中期以降、「たばこ」が浸透すると共に、日本人は、喫煙具のなかに、「美」を求めるようになります。

煙管(キセル)、莨(たばこ)入れ、煙草(たばこ)盆という喫煙具を、庶民は、庶民なりに、大名は大名なりに、「美」を追い求め、ついには、茶の湯の一部となって、茶道具の中に、煙草盆があるように、茶道の中にも組み入れられるようになっています。


a 煙草盆


 煙管(キセル)にみる「美」

煙管(キセル)は、細刻み煙草を吸うためのもので、通常、刻みを詰める雁首(がんくび=先端部)と、吸い口の部分が金属、その間をつなぐ部分、羅宇(らお)が、竹で出来ています。これを、羅宇煙管(らうぎせる)と言いますが、金属一体型の延べ煙管(のべぎせる)というのもあります。

 羅宇煙管と銀延べ煙管

a 銀製 煙管
 

煙管の中でも、銀ギセルは、“高級ブランド品”で、色々な刻印の模様があるものが多く、小さなものの中に、美を見出す、日本人らしいものがたくさん残っています。

また、雁首・らお・吸い口を、全部1本の銀の延べ板で作った「銀延べキセル」もあり、大店(おおだな)の若旦那などが、通ぶって持ち歩いたりしたのです。

高級ファッション・グッズに対する庶民の熱い思いは、今も昔も変わないということでしょう。

キセルの語源は、カンボジア語のクッシュル(パイプ)と言う言葉があり、それがなまってキセルとなったというのが正しいとされています。



スポンサーサイト



もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png 
もくじ  3kaku_s_L.png 愛娘 Erika
もくじ  3kaku_s_L.png やきもの
もくじ  3kaku_s_L.png 余白の人生
もくじ  3kaku_s_L.png 忘れえぬ光景
もくじ  3kaku_s_L.png 文学・芸術
もくじ  3kaku_s_L.png 雑学曼陀羅
もくじ  3kaku_s_L.png 時事評論
もくじ  3kaku_s_L.png 教育評論
もくじ  3kaku_s_L.png 書画・骨董

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。
  • 【「玉すびき岩」】へ
  • 【世界の名車】へ