忘れえぬ光景

日本人の美意識 「オノマトペ」 

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としだれ桜4




 オノマトペ 日本人の美意識


雨の降り方を例にしますと、ぽつぽつ、ぱらぱら、しとしと、ざーざー、などのオノマトペ(擬音語や擬態語)や、「霧のような」「横殴りの」「叩きつけるような」などの比喩的表現が充実して微妙なニュアンスの違いまで区別できるのが日本語の繊細さ(やわらかさ、まろやかさ、喜怒哀楽、映像が頭に浮かぶ、心象風景、心理描写)ではないか、と思います。

オノマトペというのは、上の「しとしと」のような擬音語・擬声語・擬態語を指しますが、日本語はオノマトペが発達していることでも知られています。例えば雨の降り方でも、
「ポツポツ」「しとしと」「ザーザー」など、たくさんあります。
さて、皆さんは下に挙げるオノマトペからどんな法則を考え付きますか?

「ハタハタ ― パタパタ ― バタバタ」
「ヒューヒュー ― ピューピュー ― ビュービュー」
「コロコロ ― ゴロゴロ」
「トントン ― ドンドン」(たたく)
「カリカリ ― ガリガリ」(かじる)
「ケラケラ ― ゲラゲラ」(笑う)
などなど

そうなんです!!日本語では多くの場合、「清音-半濁音(パ・ピ・プ・ペ・ポ)-濁音」の順でその度合いや対象のものが強く、大きくなるのです。このルールに当てはまらないものもあります(たとえば「プンプン」(怒る)と「ブンブン」(振り回す)など)が、多くの場合、「ピチャピチャ ― ビチャビチャ」のように、このルールが当てはまります。

お酒を「とくとく」注ぐならばお猪口(おちょこ)かもしれませんが、「どくどく」注ぐと大量であるイメージがあります。
皆さんも色々なオノマトペを考えてみて下さい。きっと新しい発見があるはずです。

「あ、雨がポツポツ降ってきた!」と言うとき、雨は今降り始めたばかりで、空から一滴ずつ落ちてくる感じです。
これからどのぐらい強い雨になるかはわかりませんが、今の状態はまだ弱い雨です。

「雨がザーザー降っている。」は、激しい雨の降り方を表し、部屋の中にいても雨の音が聞こえる感じがします。

「今日も朝から雨がしとしと降っている。」と言うと、雨の粒は小さく、音も静かですが、
ずっと続けて降っている感じがします。

単純に雨の強さだけを考えれば、
Cポツポツ  →  Aしとしと  →  Bザーザー
ですが、「しとしと」は、他の二つとは違う面を持っていると思います。

「しとしと」は単純に音や降り方の状態を表すだけでなく、静かに降り続ける雨が人の心に呼び起こす気持ちも一緒に表しているようです。
「しとしと降る雨」は、人の心を寂しく、もの悲しく、憂うつにする一方、気持ちを落ち着かせて、何かを深く考えさせたり、懐かしい昔を思い出させたりします。

雨がしとしと降る日、あなたは何を思い出しますか?
「しとしとぴっしゃんしとぴっしゃん」は? (子連れ狼?)
「ぴっちぴっちちゃっぷちゃっぷらんらんらん」は? 
「しとど濡れる」は?



としだれ桜2


 擬音語と擬態語


外国人の日本語学習者にとって、区別ができない難解な表現である。

日本語の語彙の中には、擬音語(ぎおんご:Onomatopeia)と、擬態語(ぎたいご: Mimesis)というものがある。
日本語は形容詞・動詞の数が多くない言語だが、この言葉によって日本語はもっと多くの表現ができるようになる。

 それぞれの定義

 擬音語:生物の声や無生物の出す音を表す語

例)
ピカチュウ の チュウ(ねずみの鳴き声)
ブーブー(ぶたの鳴き声)
ガタンゴトン(電車の音)
ザーザー(水が強く出る音;例 雨がザーザー降る)

 擬態語:動作・状態などを音で象徴的に表現する語

例)
ピカチュウ の ピカ(雷の光る様子)
ピカピカ(繰り返して光っている様子)
ピカッ(鋭く瞬間的に光る様子)
フラフラ(揺れている様子)
ブラブラ(空中で何かが揺れている様子)
ブランブラン(勢いよく空中で何かが揺れている様子)
しとしと(雨が弱く降る様子)


x s ミヤマナルコユリ


 擬態語 音と意味の関係

本来、語と意味との結びつきは恣意的だが、擬態語ではある程度法則がある。

母音
ア& オ: 大きいこと・荒いこと・動きが遅い様子
例)
ザーッと ドドッと のそのそ

イ:  小さいこと・動きが速い様子
例)
チラチラ ピッと イライラ

エ:  品がないこと
例)
テラテラ へこへこ 

子音
カ行:乾いていること・硬いこと
例)
カサカサ カチカチ キチっと

サ行:さわやかな様子・湿っていること
例)
サラサラ シトシト

タ行:硬いこと・とがっていること
例)
ツンツン チクチク


x s アマドコロ(甘野老)


ナ行:ねばっていること
例)
ネバネバ ヌルヌル のろのろ

ハ行:軽いこと・空気の動く様子
例)
ヒヤヒヤ ハラハラ ホッと フワフワ ヒラヒラ ほかほか ふっくら

パ行:瞬間的なこと・鋭いこと
例)
ピリっと プリプリ パタっと パクパク

マ行:やわらかいこと・速い変化
例)
モコモコ もったり メキメキ メラメラ

ヤ行:弱いこと・遅い様子
例)
ゆっくり よろよろ 

清音 vs 濁音
清音:小さい・速い・きれい・軽い
例)
ころころ きらり さらり はらはら とことこ つかつか

濁音:大きい・遅い・汚い・重い
例)
ごろごろ ぎらり ざらり ばらばら どかどか づかづか

語根(stem)の重なり
擬態語には2拍の語根を重ねるものが多い

同じ語根を重ねるもの(一番多い) 連続した動きを表す
例)
こそこそ きらきら ぴかぴか

似ている語根を重ねるもの
例)
かさこそ どぎまぎ こんもり

2つの異なる語根を重ねるもの
例)
すたこら そそくさ

語根に「っ」「ん」「り」がつく場合
「っ」小さい動きをし始める様子
「ん」弾み(bounce)のある動き
「り」一回だけの動き・断続的な(off and on)動き

例)
反転(rolling)をあらわす「コロ」

「コロッ」 転がりそうな様子
「コロン」 弾んで転がった様子
「コロリ」 一回、転がって止まった様子
「コロコロ」 連続して転がった様子
「コロンコロン」 弾みながら勢いよく転がる様子
「コロリコロリ」 断続的に転がる様子
「コロリンコ」 一回、転がって止まってしまった様子


 
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