雑学曼陀羅

小唄と川柳 江戸庶民の逞しさ

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 小唄と川柳 江戸庶民の逞しさ 


 三味線の起源は14世紀末に中国の三弦が沖縄に輸入され、三線と称し琉球歌曲の伴奏に使用されるようになった。一方、中国の三弦は大阪・堺にも伝来し、琵琶法師が最初に手にすることになる。その後琵琶法師たちがカタチや奏法などの工夫改良をした。

 胴皮には蛇の皮が使われていたのを、入手しやすいことから、猫や犬の皮が使われることになった。それが現在の三味線の原型となったのである。江戸時代になると、三味線の普及が著しくなり、歌い物(歌詞より旋律を重視した長唄や小唄のこと)と、語り物(浄瑠璃など)の二つに別れ、流派に応じて更に分化し発展していったのである。又歌舞伎の伴奏や、地方の民謡にも多角的に使用されるようになっていった。近世日本を代表する弦楽器である。


 小唄とは元々端唄から派生した俗謡で、一般には幕末から明治に掛けて多数創られた「江戸小唄」の略称であり、略称として定着したのは明治・大正年間であった。端唄は撥(ばち)を使用して使われるのに対し、小唄は爪弾きで、上記の発生事情から大きな差異はない。爪弾きとは言え、正式には爪にあててはならず、爪の横の指の端で弾く。

 演唱の場は主にお座敷(四畳半)が多く、撥を使用すると音曲が大き過ぎるために、自然と爪弾きになったものだろう。三味線は端唄と違い、中棹を使用し、使用する糸も端唄より太く、駒は端唄より大きな木駒を使用する。ぼんやりとした謡い方で、呟くように軽妙に粋に唄うのが特徴である。基本は三味線1、替手や上調子や下調子が入る唄もある。

 演奏時間は凡そ一分半から三分程度で、長くとも五分以内。慕情物・情痴物(市井のお色気を扱ったもの)・芝居物・役者物(役者や芝居を題材にするもの)・バレ物(風刺や洒落が効いたもの)・田舎物(民謡風なもの)などがある。端唄は鳴り物が入るが、小唄は三味のみで演唱される。


zz zoy 廓の風呂 オリジナルは二代国貞 


  『梅は咲いたか』


  ♪ 梅は咲いたか櫻はまだかいな

    柳ゃなよなよ 風次第

    山吹ゃ浮気で 色ばっかり しょんがいな



  ♪ あさりは獲れたか はまぐりはまだかいな

    あわびくよくよ 片思い

    さざえは悋気(りんき)で 角(つの)ばっかりしょんがいな



 江戸時代の川柳は今の時代に、生き生きとして生きている。江戸の風俗だけではなしに、そこには庶民の信仰や娯楽など、目いっぱいに詰められていて、大火事の後も、天変地変の災害の直後でも、すぐさま再興し、日本人らしく逞しく生きていたのである。

 昔から、津波、地震、台風、大洪水・・・と天災や大災害の多い日本列島である。かくも多くの自然災害が次々にのしかかる日本人にとっては自惚れや慢心などあろうはずがない、と思いたいところであるが、こればかりは防ぎようがない。せめて小唄、川柳で笑い飛ばすしかない、たくましい民族なのかもしれない。



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